第63期 中間事業報告書

平成13年1月1日 ~ 平成13年6月30日まで

営業の概況

 当上半期のわが国経済は、当初はIT関連産業を中心として緩やかな回復基調にありましたが、長期にわたり好況を維持してきた米国経済の急激な減速による輸出の減少で生産が低迷し、民間設備投資が悪化、景気は後退局面に入りました。また、雇用・所得環境が依然として改善されず、先行きへの不安感から個人消費も低迷した状況で准移いたしました。
 当社の主要商品のOA関連業界におきましては、関連機器メーカー間での提携の動きが顕著になり、価格面のみならず品質面におきましてもさらに競争が激化してまいりました。一方、文具業界におきましては、総需要が縮小する環境のなか、通販事業の拡大に伴う流通改革の進展、それに伴う業界再編成の動きがさらに拡大し、生き残りを賭けた競争が展開されるという非常に厳しい経営環境で推移してまいりました。 このような状況下、当社は今期より社内カンパニー制に移行し、電子文具印字媒体、感熱記録媒体等のOA関連商品を中心とする自社商品の製造販売を担当するOAサプライカンパニー、各種印字媒体のリサイクルビジネスの拡充を目指すGSカンパニー、海外マーケットの開拓をすすめる国際事業カンパニー、インクジェットメディア関連商品を育成するIJカンパニー、さらに複写紙類など従来商品の拡販を図るゼネラル販売事業部等、各分野において変化の激しい経営環境に的確に対応できる体制を整え、業績の向上に努めてまいりました。
 その結果、当上半期の業績は次のようになりました。 売上高は117億1千5百万円(前年同期比0.7%増)となり、経常利益は8億6千8百万円(前年同期比9.6%減)を計上いたしました。売上高を商品別に見ますとOA関連商品が100億7千1百万円(前年同期比1.6%増)と増加いたしましたが、カーボン紙を含む複写紙類が4億5千5百万円(前年同期比4.2%減)、キャビネット類が3億7千3百万円(前年同期比8.1%減)、その他の商品が7億1千4百万円(前年同期比4.9%減)とそれぞれ減少いたしました。
 また、リボンの製造販売を行ってまいりました英国の合弁会社につきましては、その全事業を中国の合弁会社に集約し、閉鎖することに決定いたしておりますが、その留保利益の清算分配による特別配当金2億6千2百万円を特別利益に計上したことなどにより、中間利益は5億7千6百万円となりました。 なお、昨年度より建設をすすめておりました滋賀物流センターが竣工し、主要物流倉庫を集約した新たな物流拠点として既に稼動を開始しております。

 今後の見通しにつきましては、個人消費の回復の遅れ、株価の低迷、金融機関の不良債権処理の本格化などにより、景気が停滞状態を脱するまでには相当の期間を要するものと思われます。
 当社におきましては、引続き各カンパニーの事業拡大と新製品の開発・育成に注カし業漬の向上を目指すとともに、コスト削減に努め企業体質の強化と経営基盤の安定化を図る所存でございます。また、不動産関連事業につきましては、すでにお知らせしております旧本社工場跡地の再開発に注カし、平成15年末の入居開始に向けて集合住宅建設第二期工事をすすめてまいります。

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