第65期 中間事業報告書

平成15年1月1日 ~ 平成15年6月30日まで

営業の概況

 当社第65期上半期(平成15年1月1日から平成15年6月30日まで)の営業の概況をご報告申しあげます。
 当上半期のわが国経済は、デフレが長期化する中、引き続き厳しい雇用情勢や所得環境が続いたこともあり、個人消費が低調に推移し、民間設備投資も低迷を続けるなど依然として厳しい状況が続きました。また、海外におきましては、イラク戦争の勃発などの不安定な世界情勢や、重症急性呼吸器症候群(SARS)の影響などにより、景気の先行き懸念が一層増幅されました。
 当社の主要商品のOA関連業界におきましては、急激な技術革新などにより商品が多様化し、価格面および品質面におきまして競争が激化してまいりました。また、印字媒体のリサイクルビジネスにおきましては、新規参入業者の増加に起因した厳しい価格競争にさらされましたが、一方で、消費者に環境保護に対する意識が根付いたことにより、認知度が着実に上昇してまいりました。また、文具・事務用品流通業界におきましては、カタログ通販事業の拡大に伴う流通改革の進展とそれに伴う業界再編成の動きがさらに拡大してまいりました。
 このような状況の中、当社はインクリボン等の既存商品につきましては、引き続きコストダウンを進め、価格競争力を高めながら売上の増加に努めてまいりました。また、リサイクルビジネスにおきましては、リユースカートリッジの普及率向上に注力するとともに、カーボン紙・イージーキャビネット等につきましては、流通改革に対応するとともに根強い需要の掘り起こしに注力してま いりました。また、不動産事業におきましては、旧本社工場跡地の再開発事業(コムズシティー野江第二期工事)の本年11月竣工に向け、工事および販売活動を予定通り進めてまいりました。
 その結果、当上半期の業績は次のようになりました。
 売上高は117億1千4百万円(前年同期比10.7%増)となりました。
 売上高を商品別に見ますとOA関連商品が102億9千5百万円(前年同期比13.0%増)と増加いたしましたが、カーボン紙を含む複写紙類が4億3千7百万円(前年同期比0.9%減)、キャビネット類が3億3千1百万円(前年同期比0.1%減)、その他の商品が5億8千6百万円(前年同期比11.6%減)とそれぞれ減少いたしました。また、売上高には不動産賃貸収入6千3百万円(前年同期比80.4%増)が含まれております。
 利益面におきましては、旧本社工場跡地の再開発事業に係る大阪市からの補助金収入を雑収入に計上いたしましたことなどにより、経常利益は13億2千6百万円(前年同期比291.2%増)、また、役員退職慰労金を特別損失に計上いたしましたことなどにより、中間純利益は6億5千5百万円(前年同期比293.3%増)となりました。
 当上半期に実施いたしました設備投資の総額は12億9千8百万円であります。この主な内容は、滋賀工場における生産効率向上のための設備投資および東京都内における不動産賃貸物件の取得などであります。これらに要した資金は、銀行借入と自己資金により賄っております。

 今後の見通しにつきましては、世界経済の動向や株式市場の状況など景気の先行きには不透明な要素が多く、雇用情勢や所得環境の改善が見込めず、依然として厳しい経営環境が続くものと予想されます。
 当社におきましては、インクリボン等の既存商品の事業拡大と新機種に対応する新商品の開発・育成に注力するとともに、循環型社会が見直される環境下、リユースカートリッジの普及率向上に引き続き注力してまいります。
 また、本年8月5日に大阪証券記者クラブにて発表いたしましたとおり、当期から決算期を12月31日から10月31日に変更いたしたく、10月中旬開催予定の臨時株主総会にてご提案させていただく所存でございます。
 これに伴いまして、第65期は営業年度が1月1日から10月31日の10ヶ月となること、また、本年11月竣工予定のコムズシティー野江第二期分譲マンションの販売が次期に繰り越されるため、業績予想が大幅に修正となります。

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